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ザ!霊障

ザ!霊障 第ニ部 20

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7月8日

蔦を切ってもらった

 昨夜から今朝にかけて、柚矢はけっこう呼吸が苦しい状態が続いていたが、10時に待ち合わせして、占星術の先生(前世は魔女だったそうで、火あぶりで亡くなったそうだ)にお会いして、ヒーリングをしてもらい、自分で対処する方法を授けていただいて、随分楽になったようだ。
 結局、最後は自分が強く柔らかくならないとダメだよ、と、首都圏在住の友人の霊能者のご友人が教えてくれたことと同じことを言われた。
 蔦のようなものが絡まり、胸のチャクラの回転を妨げていたのだと言われた。そして、足首に鎖が、と。でも、その鎖は自分でやったのかな、とも。
「家から出たくないとか、そういうこと考えたことある?」
 そのとき、一緒に付き添ってくれた朱鷺の患者さんが、「ネコが…」という話しを出し、タイガのことを説明した。
(※6月3日
 家の前で、家の者の運転する車で、大河(タイガ)が轢き殺された。
 右目が飛び出して、顔の左側は血がべっとりだった。
 柚矢の悲痛な声に、何? と思ったら「轢かれた」という叫び。
 一瞬、訳が分からなかった。だって、ついさっき、朝ご飯をあげて、みんな必死に食べていて。
 朝、タイガは柚矢にくっついてきて一匹だけでキッチンにいて、二人で抱っこして、よしよししたらくすぐったそうに喜んで得意気な顔をしていたのに。
 朱鷺(shuro)が傍に駆け寄ったとき、まだタイガは生きていて、ぴくぴくと苦しそうに足を痙攣させていた。いや、もう生きてはいなかったのかな。
 掌に抱き上げたとき、まだ僅かにあったかくて、血しぶきを浴びたロイチャ(母猫)がおろおろとタイガを舐めている。
 他の子(3匹のきょうだい)もみんな寄ってきて、タイガに最後の別れをした。)
「ああ、その子は身体を張って守ってくれたんだよ」「もしかして、そのおばーちゃんの車に轢かれていたのは(柚矢)ちゃんだったかも知れない」「命を賭して守ってくれたんだから、その子のためにもしっかり生きないと」
 それを聞いて二人で泣いた。
「先生のことが気になるんだけど…」
 と、そのとき、患者さんが言った。「昨日と目が違う」と。
 タイガのことで泣いた後だったし、朱鷺としてはその違いはよく分からなかったのだが。ただ、昨夜はなんだか部屋の中がおかしかった。
 最後に、タロット占星術で今後のことを占ってもらった。
 二足の草鞋でいく。お金も仕事も順調、のような結果が出て、柚矢はともかくホッとひと息。
「蔦も鎖も切ったから、あとはチャクラの回転を止めないこと。活かすか錆びさせるかは自分次第。大丈夫、出来ますよ」
 タイガの足がきらきら光ってたと言われた。だから、靴下ネコだったの? と。いや、タイガの足は先まで色があったから、きっと次に生まれ変わってくるときに、靴下ネコになっているんじゃないかと思う。
 朱鷺も、ほんとうは視てもらって、占いもやってもらえば良かったのかも知れないが。
 友人には鑑定していただいたが、本来、朱鷺は何故かそういうのが嫌いらしい、と気づいた。今回、友人にお願いしたのは、それなりの下地があって、信頼があったからだ。いや、この占星術の先生も、信頼している患者さんのお知り合いであるということだけで、まったく問題なかったばかりか、お会いしたときに、その清々しいオーラに、それだけで癒された感じがするほどだった。ほんとうに、空気が澄んだ綺麗な方だった。
 だけど、朱鷺は、占いに寄って「こうですね」と言われることがなんとなく抵抗がある。イヤとか嫌いとかじゃないんだけど~、と柚矢に言ったら、「自分が主導じゃなくなるからイヤなんでしょ」とさらりと言われた。
 …はい、その通りです。きっと、そうです。なんか、誰かに言われてそうなるのがイヤっていうか、自分でなんとかする、みたいな意識が働くんだろうな。自らの無意識に聞いてみたい、他人には頼らない、と。
 そう。たぶん、朱鷺は自分のことはどうにでもなる、と思っている。自分が変えられるのは自分だけ。なんとか出来るのも自分だけ。耐えれば良いというなら、耐えられる。だけど、それを周囲のニンゲンには求めない。出来れば朱鷺を煩わせないで幸せになっていただきたい。だからこそ、出来ることは何でもする。誰かに頼ってでも、なんとかしてもらいたい。
 とはいえ、今日は、悪縁を断ち切るという水晶を教えていただき、一緒に買いに出かけ、ついでにいろいろパワーストーンを手に入れてきた。もともと、石は好きだけど、こんなに散財したのは久々だ。でも、お守りは今、必需品だから、良い買い物をしたと思う。
 今日のご縁に心より感謝いたします。
 ところで、高野山の線香を買って、家の中央と思われる場所で焚いてみたら、煙は、風をどんなに締め出しても、座敷の仏壇の周囲へと向かう。最初は右側の障子へ向かっていたのかと思われたが(何しろ、煙は途中で消えてしまう)、その後、線香の本数を増やしてみたら、どうも仏壇の前を横切って左側へ向かって、やはり消えてしまった。煙の滞って溜まった場所に塩を、と言われていたのだが、これではよく分からない。この辺りに消えたと思われる場所の畳を剥がしてみたが、特に下に気になるようなものはなかった。
 日を置いて、再度試してみようと思う。

その夜、患者さんよりのメール。
「そうですか! さっそく水晶を。
 占星術の先生も、おっしゃったように、【気を強く持たないとつけ込まれる】は二人で頑張っていってください。
 私のように、(柚矢)ちゃんも使命なのかもしれません。
 ネコちゃんの思っていることが、(柚矢)ちゃんに伝わって良かったと思っています。
 でないと、亡くなったことだけにとらわれて苦しかったままかもしれません。
 お線香、やはり仏間に行きましたか。
 たぶんそこに行くな、と思っていました。
 ご先祖さまからのメッセージかもしれません。
 これからは少しずつ清らかにしていってあげましょう。」




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