FC2ブログ

ザ!霊障

ザ!霊障 第ニ部 19

 ←ザ!霊障 第ニ部 18 →ザ!霊障 第ニ部 20
6月23日

藤原氏の合戦

 本日、「岩手の神様」を訪ねて分かったこと。
 朱鷺(shuro)宅の周囲は、藤原氏の合戦場跡地であるということ。ヒトと死神が混じったもの、とは―つまり、合戦で命を落とした武士たちの浮かばれない多くの霊だったらしい。
 この日、「岩手の神様」の補助としてお稲荷様担当(?)という隣県の方がいらして、彼女を通して、「岩手の神様」はお稲荷様等とお話しをしてくださっていた。
 その方も、朱鷺宅を霊視したとき、おっしゃっていた。武士たちの「霊が…」いる、と。
 それから、若くして亡くなった先祖の一人が、まだ今世に未練を残していて、まだ死にたくないと言っている、と前回、「岩手の神様」とその姪御さんがいらしたときにも、お二人ともがおっしゃっていた。今回も、そのお稲荷様ご担当とおっしゃる方も、まず、それに言及された。その方が家の中をかき乱している一因となっている、と。
 それで、「岩手の神様」は、いつまでもそうやって娘や孫に迷惑を掛けるのか、しっかり成仏して、次の世に生まれ変わってこの家の孫に生まれるとか、この家に嫁ぎなさい、それとも、悪霊になりたいのか。死神になりたいのか、とやや強い口調で諭されていた。
 そして、その先祖の霊は、「岩手の神様」が家にいらしたとき、「申し訳ない」と言ったそうだ。「これからはこの家を守っていきます」と。
 お稲荷様担当の方がいらっしゃる前に、柚矢の水晶の数珠を「それ、貸して」と手に取った「岩手の神様」は、「この辺りが時々苦しくない?」と胸の中央を指して聞いた。
 そうなのだ。一番霊障が酷い時期も呼吸困難になっていたが、一度、「岩手の神様」に除霊してもらって楽になった後も、また喉がふさがれたように苦しいという、明かに肩凝りではない症状が再燃していた。それで、また「溜まってきた」からなのかなぁ、と今回の訪問だったのだが。
 「肺癌…」と「岩手の神様」は何かの声に耳を傾けるような仕草で呟いた。
「もともと病気を持って生まれてきている」ということと、「肺癌になる」ということをおっしゃった。
 そして、すぐにいらしゃったお稲荷様担当の方にお聞きになった。
「いつぐらい?」
「…2~3年」
「そうだよな。そのくらいだね」そして、「検査した方が良いよね?」
「でも、まだ検査で発見されないかも…」
「でも、検査しておいた方が良いよね?」
「そうですね」
 必ず、肺癌になることだけは決まっているようだった。2~3年後?
「黒いお稲荷さんがいますね」
「そう、それは今、治めるから」
 そうおっしゃって、「岩手の神様」は何か祝詞? を。そして、「あ、今、喉が楽になったでしょう」
 はい、と柚矢。
 そして、朱鷺にもやはり‘真っ黒な稲荷さん’がいる、奥州総鎮護の稲荷神社へお帰りください、と。
 その稲荷さんは、まだ死にたくないと言っていた先祖が連れてきて、家の家族が皆、その稲荷神社へ行くからついて来てしまっていた、という。というか、「岩手の神様」は視えたものを言葉に変換して、分かり易い言葉を探して説明してくださっているから、こちらの理解もなかなか大変なのだ。
「でも、まだなんか…別の稲荷さんが邪魔している」
 とお稲荷様担当の方がおっしゃる。
「何か、小さな祠のような…」
 それで、朱鷺は、あっと思って家の蔵にある小さな祠の話をした。
「それだ」とお二人。
「そこが治まっていないから、こうやって悪い影響が出ている」
 そして、その場で、「岩手の神様」はその祠のお稲荷様に聞いてくれた。「しっかり治めたら、この子の病を救ってくれますか?」すると、「即答で来た。じゃ、今から行くか?」
 今から?
「明日は(朱鷺)は、お仕事でしょう?」
 なんで知ってるんだろう、とは思ったが、「はい」
「そうすると、今日の方が良いね」
 お二人はバタバタと準備を始め、こちらも家に電話を掛けた。
 そして、蔵の祠を見て、「岩手の神様」はそのお稲荷様に聞いてくださった。
「ただ、怒っている」
 扱いが気に入らない、そして、奉られている場所も気に入らない。蔵の2階の柱に祠があったのだが、そこはお稲荷さまがいるべき場所ではないうえに、暗くて風通しも悪くて、ということらしい。
 しかし、「岩手の神様」はそのお稲荷様を大変叱責されていた。
「でも、それはお稲荷さまの方が悪い。どうして欲しいのかしっかり伝えなかったから」
 そして、「なんで孫娘に病気を起こさせるようなことをしたのか。そんないたずらを今後するようなら、私の生きている限り、いや、天へ逝っても私は稲荷神社を潰すことが出来る。それを覚えておきなさい」
 そして、朱鷺たちには、祠を蔵の外に作ること。10日が稲荷さんの日だから、7月10日までに準備をして、10日にその小さな祠ごと移動してあげる。そして、その7月10日を命日というか、建物で言えば創立記念日のようなものとして、7月10日に毎年ごちそうを供えてあげること、(あと、12月31日も)、そして、「天の方と約束をしたこと」を紙に記して子孫へ代々伝えていくこと。それをしてください、とおっしゃった。
「ここへ来ることはもうないと思います」
 と、「岩手の神様」はおっしゃった。実は、前回、帰りながら姪御さんと、「まだ何かあるよね」「おかしいね」という話しをされていたそうだ。
 蔵のお稲荷様の存在を、朱鷺も、誰も彼もまったく頭になかった。
 それを、今回、思い出せたのは、実は、19日にいろいろお話ししてくださった患者さんのお陰だった。
 もしかして、ロイチャが朱鷺に伝えたかったことは、それだったのかも知れない。
 そして、昨日、蔵のお稲荷様に水と塩を持って行ったとき、ぽんちが一緒に上までのぼってきて、ものすごい声で鳴いていた。「うるさい。どうしたの? 下に行きなさい」と言っても、ぽんちはその場で鳴き続け、朱鷺はもしかして、「お稲荷様が怒ってるの?」と思った。
 ありがとう、ぽんち、教えてくれたんだね。
 それで、思った。
 そうか、猫たちはやっぱり家を守ってくれていたんだ、と。
「じゃ、大河は‘だから’死んじゃったのかな」と柚矢が泣いた。「岩手の神様」と家に向かうときのことだ。
「違うと思うよ。だって、天命だって言ってたし…」朱鷺も涙を零した。
 それから、最後に「岩手の神様」とお稲荷様担当の方が、朱鷺の背後に竜神様と干支の神様がいて、喧嘩している、という。竜神様は、守護というより、いたずらしてかき乱してやろうという意図でもってついているらしい。
 感情が昂ったときは、竜神様と干支の神様に「お鎮まりください」と手を合わせて鎮めて、と言われた。
 なんてこった…。
 お稲荷様が治まれば、すべて治まると思いますよ、とお稲荷様担当の方がおっしゃったそうだ。(朱鷺はそのとき、お茶を淹れていた)
 合戦の犠牲者の御霊は、まだまだ周囲にいるらしい。それでも、今日、船を10台出したから(プラス5台)、大分、成仏出来たと思う、と。
 ヒトは生きてきた所業により、死後の世界はまったく違う。生きてきた通りの世界に至る。それを聞いて、朱鷺は「良かった」と思った。リンゴ泥棒も、オレオレ詐欺も、刑法に寄って罪をすり抜けた犯人たちも、政治家も! 等しく裁かれるのだ。
 それなら、良い。
 朱鷺は、死後に更に苦しまずに済むように、今、出来ることを精一杯尽くす。
 あとは、お稲荷様の祠の完成を待って、移動するとき、電話をください、と「岩手の神様」がおっしゃってくださった。
 「岩手の神様」がお帰りになってからの柚矢の感想。
「背中が楽になった」「肺が軽い。息が普通に出来る」
 朱鷺の感想。
「…まったく、さっぱり、何にも分からん…」
 竜神様、意地悪しないでくださいね。竜神様への祝詞を覚えますから。
 
関連記事
スポンサーサイト


もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
もくじ  3kaku_s_L.png 六趣輪廻
もくじ  3kaku_s_L.png 
もくじ  3kaku_s_L.png 夜船閑話
もくじ  3kaku_s_L.png 刹那
もくじ  3kaku_s_L.png 蓮華国
もくじ  3kaku_s_L.png タナトスの翼
もくじ  3kaku_s_L.png さくら
もくじ  3kaku_s_L.png 聖火
もくじ  3kaku_s_L.png アニマ
もくじ  3kaku_s_L.png 聖~セイント~
もくじ  3kaku_s_L.png 狭間
もくじ  3kaku_s_L.png 完全数
もくじ  3kaku_s_L.png 天女のように
もくじ  3kaku_s_L.png 藍色哀歌
もくじ  3kaku_s_L.png こくはく
もくじ  3kaku_s_L.png 曼荼羅
総もくじ  3kaku_s_L.png 短編
もくじ  3kaku_s_L.png ザ!霊障
  • 【ザ!霊障 第ニ部 18】へ
  • 【ザ!霊障 第ニ部 20】へ

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。

~ Trackback ~

卜ラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

  • 【ザ!霊障 第ニ部 18】へ
  • 【ザ!霊障 第ニ部 20】へ