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ザ!霊障

ザ!霊障 第一部 11

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4月4日
 依存を許すことが愛ではないと思った。
 この頃、まだ暗中模索で、ほんとうにどうして良いのか分からなかった。原因はひとつではないにしろ、主因となることを見つけられずにいた。その渦中で。
 表現する言葉はいろいろだが、『日本人の心はなぜ強かったのか』を著した齋藤 孝さんの言葉を借りて、‘心’と‘精神’を分けて考える。
 日本人がかつて形として持っていた‘精神’それは『道』とも表現されるのではないかと思うが、その具体的なものが「慈愛、誠実、忍耐、正義、勇気、惻隠、名誉、恥」だと思う。そして、‘心’とは、「楽しい」「嬉しい」「悲しい」「つらい」といった感情に代表される気分のようなもの。
 柚矢に圧倒的に足りないのは『道』としての‘精神’であり、「慈愛、誠実、忍耐、正義、勇気、惻隠、名誉、恥」の‘こころ’だ。
 だから、なんとか「気分症」なんていう診断名が出るんだよ。そして何より腹が立つのは、そういう症状を薬でなんとかしようという西洋医学の態度だ。
 今朝、職場へ送るときに聞いた。
「つらい状況をなんとかしたいと思う?」
 対して、分からない、と返ってくる。
「つらいままで良いと思ってるの?」
 つらくて何にも考えたくない。
 
 カウンセラーさんに会いたいと言って、自分の気持ちを整理したいと柚矢が言ったとき、現状をなんとかしたいと思っているのだと朱鷺は理解した。つらい状態を改善したいのだ、と。
 しかし、その後も自傷を繰り返し、親身になってくれる周囲に感謝のこころはまったくなく、落ち込むとつらいと言ってふさぎ込み、朱鷺は段々腹が立ってきた。
 つらい状態をなんとかしたい、楽になりたい、だからどうすれば良いのか相談にのって欲しいというのなら、一緒に考えてみよう、ということになる。しかし、今の状態に甘えてつらいままでいたいのなら、もう放っておくしかない。治りたくないやつに、何を言ったって無駄だから。
 治療の開始は、本人が治りたいという覚悟が据わったときだ。
 産業医と面談したとき、「仕事を辞めようかと思っている」ようなことを話したら、それに対して散々引き留められたと言っていた。そして、心療内科を受診しろとの業務命令がくだったと。
 病院を受診して、薬を出されたら飲まないと業務命令違反になるから、飲むからね、と柚矢は言った。
 その言い草も気に入らなかった。
 現状を打開したい、つらい状況をなんとかしたいと言うなら、一緒に考えよう。
 仕事を辞めたくないから業務命令に従って精神薬を服用し、とりあえず症状を抑えるというのなら、それはそれで良い。一時的には確実に良くなった気になるだろう、何しろ、覚醒剤と同じなんだから。その後、その副作用や断薬に関してきちんとした計画があり、自分で対処するという覚悟があれば朱鷺は別に止めはしない。本人が決めることだ。
 しかし、そうじゃないんだろ。
 覚悟のないやつは決して治らない。
 治る気ないやつにいつまでも構っていられない。
 悪いが、それだけは朱鷺の中ではっきりしている。

「最初の年は読むと励まされてたからそれからちょくちょくブログ見てるんだけどさ。

ちゃんと話せば普通に話してくれるから、内心どうであろうと優しく接してくれる方だけ見てようと思ったけど、なんでそんなに悪口書くの?
悪口のつもりはないんだろうけど。

感謝の表し方は足りないと思うけど、それだって家で色々やってきたけど無駄だったからもう好きにやろうと思ったからだよ。
あんただってもう諦めたから話は聞かないとか言ってたじゃん。

あんたの目に見えなければ頑張ってることにならないわけ?」

 正直、「なんてこった」と思った。
「どうせ、生き方が間違ってるって言うんでしょ」発言はそのせいか。
勝手に読んで勝手なことを言うなよ、と朱鷺は返した。同じようなことに苦しむ人へ参考になればと思っての公開だから、と。

「苦しんでる原因が解決してなくても、「苦しんでるけど頑張ってる人」を見るだけで頑張れたりするもんね。

ごめんね、もう読まないよ。」

(※ ブログの記事upに時間差があるので、このやり取りは6日のこと。)

 傷があるなら、その在処はどこなのかと考えた。
「つらいことをなんとかしようと思ってる?」
「じゃあ、現状をどう捉えているの?」
「まずは、それが分かったら言って」
 早退してきた柚矢に、そう言い置いて朱鷺はバイトに出かけた。泣いていたけどお構いなしに。そして、帰ってきてから話した。
 どう捉えているか、ってどういう意味? と聞かれて。
「う~ん…どうしたいっていうのがある?」
 仕事を休むか辞めたい。
「仕事が原因なの? 仕事がなければ楽になるの?」
 やらなきゃならないことがあると苦痛。これだけはやってしまおうと思って頑張っても、あとで見ると間違ってたりする。今日は、皿を割っちゃったし。
 実はこの日、バイト中に祖父から早く帰ってきて欲しいと連絡が入っていた。柚矢が情緒不安定で手に負えないからと。恐らく、この間違って皿を割ってしまったことをに対して、わざと叩きつけたのだと思ったのだろう。
「皿? それは間違って割ったんでしょ? しょーがないよ」
 集中してないからそうなるんだと思う。
「そりゃ、そうだ。力が入らないんでしょ」
 頷く。
「仕事じゃないでしょ? もっと根本的な原因があるでしょ? 何か思い当たらない?」
 …分かんない。
「じゃ、時期は? いつからそうなった?」
 …2年前くらいかな。
「2年前ってことは―」
 今の課に移って2年目くらい。1年目はそれほどじゃなかったから。
 そうやって、原因を次々と探ってみた。そして、浮上してきたのは。
 ああ、それか、とそのときはひどく納得いくものだった。
 仕事を始めて1年目。社会人1年生だった頃の課が柚矢には合わなくて、人間関係に悩み、仕事に行けなくなるほど追い詰められて、それでもそのときは必死に仕事を続けていた。
 柚矢は、先輩同僚と直属の上司にイジメられていたのだ。

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