FC2ブログ

スポンサー広告

スポンサーサイト

 ←ザ!霊障 第一部 8 →ザ!霊障 第一部 10
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
もくじ  3kaku_s_L.png 六趣輪廻
もくじ  3kaku_s_L.png 
もくじ  3kaku_s_L.png 夜船閑話
もくじ  3kaku_s_L.png 刹那
もくじ  3kaku_s_L.png 蓮華国
もくじ  3kaku_s_L.png タナトスの翼
もくじ  3kaku_s_L.png さくら
もくじ  3kaku_s_L.png 聖火
もくじ  3kaku_s_L.png アニマ
もくじ  3kaku_s_L.png 聖~セイント~
もくじ  3kaku_s_L.png 狭間
もくじ  3kaku_s_L.png 完全数
もくじ  3kaku_s_L.png 天女のように
もくじ  3kaku_s_L.png 藍色哀歌
もくじ  3kaku_s_L.png こくはく
もくじ  3kaku_s_L.png 曼荼羅
総もくじ  3kaku_s_L.png 短編
もくじ  3kaku_s_L.png ザ!霊障
  • 【ザ!霊障 第一部 8】へ
  • 【ザ!霊障 第一部 10】へ
  • TB(-)|
  • CO(-) 
  • Edit

ザ!霊障

ザ!霊障 第一部 9

 ←ザ!霊障 第一部 8 →ザ!霊障 第一部 10
平成29年1月2日
 この頃はまだ‘霊障’を明確に自覚していなかった。だから、いろいろな現象や症状の原因を他に求めて探していた。
 病の因縁。
 原因と縁は、どこか似たものの派生というか、大元(オオモト)は同じなのかも知れないな、と。
 ヒトとヒト。物と物。或いはヒトと物。それらは縁で結びつき、共に道往く運命を抱く。付加されたものは、どんな美しい金品であろうと、いずれ重くなり、ヒトは生きていくだけでどんどん肥え太って魂までも鎧を着込んでいくような気がする。
 だから、生きるとは身を軽くしていく過程であるべきなんだろう。何を食べるかではなく、何を食べないかが重要な日本では、何をするかではなく、何をしないかを考えなければ押し潰されてしまう。
 首都圏在住の幼馴染みが年末年始の休暇で実家へ帰省し、こんなことを語ってくれた。少ない人数で仕事を切り盛りしている現在、皆、早朝出勤し、手当の付かない残業をして、なんとかまわしている日常業務。そうやって無理して頑張ってしまうと、上の人間は、この人数でもやっていけるのだと考えてしまう。時間までに出来ない業務は、時間までと区切って諦めていかないといずれ無理は破綻してしまう、と。
 そりゃ、朱鷺は友人の会社より友人の方が大事だから、そんな無理はやめな、と言った。出来ないことは出来ないと割り切り、通常の退社時間で帰宅し、身体を労わり、家族と過ごして欲しい。
 実は、今日、彼女を治療して感じたのだ。頚部から肩甲骨にかけての凝り具合で、疲れがたまっているなぁ、と。ここ何年か、年に二度、お正月とお盆に施術させていただいているから彼女の身体の具合はなんとなく把握している。今までも仕事の内容はそんなに変わってないだろうけど、疲れが取れにくくなっているんだろう。これ以上の無理はして欲しくない。
 それから、たまたまなのかも知れないが、今年の年賀状は、皆、怪我をしたとか、無理しないようにしようとか、人生を見直すような文面が多かった。そういう年齢なのか、時代の危機感や悲壮感、絶望がそこはかとなく漂っているせいなのか。
 実は今年は元旦から柚矢と喧嘩をしていて、今朝もお互いイラッとして半日口をきかなかったり、そんな始まりである。
 どん底だった昨年10月から11月辺りまでは、ただ好きなように過ごさせていたが、12月頃から「病の原因はやはり本人の魂の問題、心の在り様だよな」と感じることが幾つか出て来た。
 まず、感謝をしない。してもらうことに対してはそれを当然と捉え、理解してもらう努力をせずに、分かってくれないことに対して苛立つ。他人には厳しく、自らには甘い。知識だけはあるから、他人の間違いには正論を吐いて非難するが、自らの弱さを反省しない。つまり、本気で治りたいという覚悟がないから、症状が出て苦しいときだけ苦しいのだと訴えて一人で苛立ってふさぎ込む。治りたくないやつの典型だな。病を言い訳にして努力から逃げ、現実逃避し、周囲を非難することに寄って自らを正当化している。
(癌の初期症状のようなものも、やけどするくらいの椎間灸で今は一時的に治まったようだ。今のところ、安静時痛・夜間痛消失。)
 そういう魂に病が引かれるのは当然だろう。そこから本気で抜けない限り、いや、本気で治したいと本人が考えない限り病は繰り返すだろう。
 朱鷺は、朱鷺が生きていくだけで精一杯だ。もう、すべきことは尽くしたと思う。あとは、柚矢にしても、祖父母にしても、自ら本気で考えて生きていくべきだろう。昨年求められたことは、出来ることはすべて尽くしたと思っている。昨年末、朱鷺は思った。悔いはない、と。

1月20日 めんどくさい。生きるために何か頑張るのがすごく面倒。柚矢の日記より。

1月27日
 柚矢が心療内科で診断書をもらって休みに入ったのが昨年の11月からだった。それが2月3日まで。
 職場に復帰出来るかどうかの判断のため、25日(水)再度職場で紹介された病院へ行った。その日、朱鷺はバイトがなくて暇だったので病院へついて行ったのだが。
 結果だけど淡々と申し上げますと。
「治ったらどうしたいかは関係ない。ここは治すだけだから」柚矢は、治ったらこれがしたいとか、そういう希望がないので、治す努力が出来ない、のようなことを言ったらしい。
「で、今日は何をして欲しいわけ?」先生の苛立ち。
「今まで治療にも通ってないし、薬も飲んでないなら、もう大丈夫です、働けますって診断書しか書けないけど?」
 数分のそんな診察で終了したそうだ。
 後に、柚矢と同じ職場にいる朱鷺の友人は「通院もせず、処方した薬も服用せずだったら、医師としてはそういう対応になるのも仕方がない」という意見を述べてくれたが、それは確かにその通りと思えた。言うことを聞かない患者を診たくないというのはものすごくよく分かる。しかし、精神薬に関しては、成分が覚醒剤と変わらないという恐ろしい代物なんだから、もっと慎重にお願いしたいと思うのはわがままなんだろうか。
 柚矢に聞いてみた。「実際、復帰したら働けそうなの?」
「たぶん、無理。ずっとそうしてる訳にはいかないことは分かるけど、今は、何もしたくない」
 数年前、ホームドクターに紹介されて、柚矢が一度だけ行った心療内科はいきなり薬を処方したりしなかったし、まずは初診でじっくりカウンセリングのような聞き取りをしてくれた。
 朱鷺の鍼灸学校時代の友人が、今、「ようやく天職を見つけた」とカウンセリング等の活動をしている。そういう友人がいるよ、と言ったら、柚矢は初めて自分から、その人と話してみたい、と言い出した。話さないと自分でも整理出来ないから、と。
 その友人にはいつかカウンセリングをお願いしたいとは話してあったから、連絡を取ってみた。そしたら、今彼は東京に拠点を移して新規事業の立ち上げ中だという。中核が何なのかよく分からなかったが、カウンセリングなどもするし、セミナーの開催もしたいという、そんな感じ。
 2月の10日前後に一度実家に戻るというので、その辺に柚矢のカウンセリングをお願いすることにした。その前に、彼が関わっている団体の本を読んでいて欲しいというので、その本はとりあえず買ってみようとは思っている。
 そして、本日、柚矢が言う。
「やっぱり元の心療内科で、診断書をもらった方が良いかなぁ」
「その方が良いと思うよ。診断書があった方がただの欠勤扱いで休ませてください、っていうより向こうも受け入れ易いだろうし」
 休みに入った当初よりは、格段に良くなってはいる。
 だから、朱鷺は確信している。
 うつ病だとか、気分障害だとか、適応障害だとかパニック障害etc、いろいろインチキな診断名をもらって投薬されたり、入院させられたりしている疲れた人々は、とにかく「休めば治る」。これは、内海聡先生の言葉だが。
「実感として、思うでしょ? 休むのが良いって」
 と聞いてみたら、頷いていた。
 何でそんなことを聞いたかというと、今、まさに無理して仕事を続けている柚矢の友人が崩壊しそうになっているからだ。時々、悲鳴のようなSOSが来て、柚矢はその子に会いに行っている。彼女の環境の方が数倍酷い。更に家庭も苦しく、ほんとうに‘子どもの貧困’そのものの状態だ。年末に、朱鷺がお世話になっている農場さんに頼んで、自家用野菜を分けてもらってその子にプレゼントしたこともある。何故なら食費をカードで払っているという窮状なのだという。
 働かないと生活出来ない。柚矢の場合は我が家が農家だし、祖父母がいるし、休んでいてもなんとか生きていける。比べて母子家庭の彼女は、母親の収入だけでは食費にすら事欠く状態なのだ。
 日本全体が病んでいるような気がする。貧困がどうの、GDPがどうのではなくて。
 朱鷺は―。
 鍼灸学校時代の友人が新規事業を立ち上げようとしている。その姿に僅かに刺激を受けた。そして、点と点だったものが少しずつ線となって繋がり始めた。
 朱鷺も、今年は、無理をしてみようか。
 お金がまわるシステムを構築するために、今出来ることを少しずつ。
 まずは手始めに、友人が勧めるその本を読んでみる。
 
関連記事
スポンサーサイト


もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
もくじ  3kaku_s_L.png 六趣輪廻
もくじ  3kaku_s_L.png 
もくじ  3kaku_s_L.png 夜船閑話
もくじ  3kaku_s_L.png 刹那
もくじ  3kaku_s_L.png 蓮華国
もくじ  3kaku_s_L.png タナトスの翼
もくじ  3kaku_s_L.png さくら
もくじ  3kaku_s_L.png 聖火
もくじ  3kaku_s_L.png アニマ
もくじ  3kaku_s_L.png 聖~セイント~
もくじ  3kaku_s_L.png 狭間
もくじ  3kaku_s_L.png 完全数
もくじ  3kaku_s_L.png 天女のように
もくじ  3kaku_s_L.png 藍色哀歌
もくじ  3kaku_s_L.png こくはく
もくじ  3kaku_s_L.png 曼荼羅
総もくじ  3kaku_s_L.png 短編
もくじ  3kaku_s_L.png ザ!霊障
  • 【ザ!霊障 第一部 8】へ
  • 【ザ!霊障 第一部 10】へ

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。

~ Trackback ~

卜ラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

  • 【ザ!霊障 第一部 8】へ
  • 【ザ!霊障 第一部 10】へ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。