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ザ!霊障

ザ!霊障 第一部 2

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平成28年9月

 柚(ゆう)矢(や)が一人暮らしをしたいと動き始めた。
 原因は同居する祖父母との軋轢。祖父母2人と、朱鷺(しゅろ)、柚(ゆう)矢(や)、時雨(しぐれ)の3人とがしっくりいかず、家族というより、他人同士が同居しているような状態でずっと推移していた。お互い、必要最低限の会話しかせず、食事もそれぞれが別々に作り、別々に食べている。
 それでも、お互いに気を使うところは気を使い、ある程度不可侵の状態でなんとか暮らしていたのだが。
それを壊す直接の引き金となった大きな出来事は、去る8月20日のこと。当時、時雨(しぐれ)には個部屋がなくて、眠るためだけの場所があるという状態。柚矢は、今は東京で暮らす家族が使っていた部屋に生活している。祖父母が、その内、母屋の2階の一部屋を時雨に使わせようと話していたことがあったので、それを踏まえて柚矢はふと祖母に聞いた。
「時雨の部屋、どうすんの?」
 すると、突然、ヒステリーみたいに祖母は喚きだした。
 その言い方はなんなのかとか、目つきが気に入らないだとか。
 もう正確な言葉は覚えていないが、柚矢を責めるような意味不明なことをまくしたてた。いつも言いたいことを抑えて我慢している、どんなに忙しいときも何も手伝ってくれない、時雨だったら何かやることある? って聞いてくれるのに。
 あまりの剣幕と罵詈雑言。朱鷺は吐き気がして一旦その場から出てしまった。何か口にすれば、相手が益々興奮し、仕舞いには泣き出すことが分かっていたから。
 朱鷺が戻ってきたとき、黙って聞いていた柚矢は涙を零してその場から消えた。
「その(ヒステリーの)原因がすべて朱鷺(しゅろ)たちのせいなの? 邪魔なんだ。じゃあ、いなくなれば良いんだね?」
 そう聞き返したら、祖母は言葉に詰まった。
 その後、祖母は何やら言い訳めいたことを口にしていたが、一旦口から出た言葉はもうなかったことにはならないし、負った傷は目に見えない触れられない場所にある。根本からすべて引っくり返すほどの変化が起きない限り、癒えることはないだろう。
 それ以来、柚矢は彼らに心を閉ざしている、と思う。
 もう一緒に暮らすことに限界を感じたんだろう。それで、朱鷺にも相談せずに引っ越し先を探し、物件を見に行ったりしていた。そのとき柚矢が不動産屋で探した物件が28,000円/月という安いところ。そこは今どき汲み取り式トイレで、給湯器もなく洗濯機を置く場所もなく(他の入居者は風呂場に置いているそうだ)、隙間風が入りそうな築うん十年という古い物件だった。保証人を頼むと言われて契約に同席したのが16日(金)、しかしそこは、水道料金は他の部屋の人とワリカンになるとか、光熱費は大家さんに請求が来て、後でその金額を大家さんに振り込まなきゃならないとか、引き落とし手数料がいちいち掛かるとか、細かい部分が気になって、朱鷺(しゅろ)は不動産屋さんにいろいろ確認事項をお願いした。
 なんだかな~、と思いつつ、その日、近所に住む親戚の方が治療のご予約が入っていたので迎えに行った。その際に彼女がご実家の庭にある畑に行きたいとおっしゃる。その親戚のご実家は朱鷺の家を挟んで彼女の現在お住まいの家と反対側になるため、ついでに送迎をした。ご実家には弟さんが一人暮らしをしていたのだが、今年、その弟さんが病気で亡くなってしまった。他にご家族はいないため、その家は空いた状態。その家を建てたのはここ十年以内で、そんなに古くない。
 ということを翌日になって認識して、「あそこに住めば良いじゃん!」と思った。「聞いてみて!」と柚矢に言った。
 すぐに、柚(ゆう)矢(や)はその親戚に直接会いに行った。その日、彼女はちょうど家の庭の畑で作業していたらしい。家を貸して欲しいと話すと、「良いよ」と軽く。「誰かに貸さなきゃなと思ってたから、知ってる人の方が良い」とあっさりしたものだったそうだ。
「家賃もいらない、っていうと気を使うだろうから、1万か2万で良いよ」
 不動産屋の方は契約解除してもらった。お金は返ってこないかと思っていたが、大家さんも不動産屋さんも良い人たちで、ほぼ返ってきたらしい。申し訳ないんで、菓子折りをそれぞれに買って挨拶して終わった。
 

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