完全数
完全数 5 エピジェネティクス
「一人暮らし?」
「うん、学校の近くにアパートを借りるつもり。アルバイトも決めた」
夕飯をもぐもぐ食べながら、俺は父親に事後報告だ。
「…そういえば、この間、そんな話をされたような気がするなぁ」
「あら、覚えてたの?」
母の言葉に俺はぼそりと言う。「覚えてないと思って話したのか」
「そうか、もう決めちゃったのか。どんな部屋なんだい?」と父。
「新築だから、防犯もしっかりしてるらしいよ」
「何階なの?」と、母。
「3階建ての2階だよ」
「間取りは? 母さん達が泊りに行った時、布団は敷ける?」
「なんで、泊まりに来る」
「飲んだ帰りとか」
「断る!」
父は特に反対はしなかった。それは想定内だ。ただ、「アルバイトは無理しなくて良いんだよ。部屋代とか生活費は父さんが払うから、和樹は他に必要な物があったときに使いなさい」と言われた。
「じゃ、そうする」
貯められるものなら、貯めておいた方が良いだろう。いずれ、何かに使うことがあるかも知れない。すると、父の話に目を丸くした母がどう見ても本気と思われる声色で言った。
「ええ? じゃ、バイト代で母さんにお小遣いちょうだいよ」
「断る!」
俺の女性観が歪んだのは、絶対にこいつのせいだ。と俺はここにきてようやく分かった。
「うん、学校の近くにアパートを借りるつもり。アルバイトも決めた」
夕飯をもぐもぐ食べながら、俺は父親に事後報告だ。
「…そういえば、この間、そんな話をされたような気がするなぁ」
「あら、覚えてたの?」
母の言葉に俺はぼそりと言う。「覚えてないと思って話したのか」
「そうか、もう決めちゃったのか。どんな部屋なんだい?」と父。
「新築だから、防犯もしっかりしてるらしいよ」
「何階なの?」と、母。
「3階建ての2階だよ」
「間取りは? 母さん達が泊りに行った時、布団は敷ける?」
「なんで、泊まりに来る」
「飲んだ帰りとか」
「断る!」
父は特に反対はしなかった。それは想定内だ。ただ、「アルバイトは無理しなくて良いんだよ。部屋代とか生活費は父さんが払うから、和樹は他に必要な物があったときに使いなさい」と言われた。
「じゃ、そうする」
貯められるものなら、貯めておいた方が良いだろう。いずれ、何かに使うことがあるかも知れない。すると、父の話に目を丸くした母がどう見ても本気と思われる声色で言った。
「ええ? じゃ、バイト代で母さんにお小遣いちょうだいよ」
「断る!」
俺の女性観が歪んだのは、絶対にこいつのせいだ。と俺はここにきてようやく分かった。
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